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「地下室の壁から水が染み出してきた」「地下駐車場に水溜まりができている」——東京都内でこうしたご相談が増えています。実は東京は地下水位が高い地域が多く、地下漏水のトラブルが起きやすいエリア。当社でも年間を通じて多くの止水工事を手がけています。この記事では、現場経験をもとに、漏水の原因から工法の選び方、費用の目安、業者選びのコツまでお伝えします。
止水工事を成功させるには、まず「なぜ漏れているのか」を突き止めることが欠かせません。原因によって最適な工法がまったく異なるからです。東京都内の現場でよく見かける漏水原因を5つご紹介します。
地下構造物の大半はコンクリートで造られていますが、コンクリート自体には防水性がありません。経年劣化、乾燥収縮、温度変化、地震などの影響でひび割れが発生すると、そこが水の侵入経路となります。肉眼では確認できない微細なクラックでも、水は浸入してきます。特に築20年以上の建物では、このクラックによる漏水が最も多く見られます。
コンクリートは一度に全て打設できないため、複数回に分けて施工されます。この継ぎ目を「打継ぎ」と呼びますが、構造上の弱点になりやすい部分です。時間の経過とともに打継ぎ部分に隙間が生じ、漏水の「水みち」になることがあります。打継ぎ部からの漏水は、線状に水が染み出す特徴があります。
東京都では1960年代から地下水の揚水規制が行われた結果、近年は地下水位が上昇傾向にあります。地下水位が高くなると、地下構造物にかかる水圧が増加し、わずかな隙間からも水が浸入しやすくなります。特に大雨の後や梅雨時期には、地下室の床面から水が湧き出すケースが増えます。
ジャンカとは、コンクリート打設時に骨材が分離し、セメントペーストが十分に行き渡らなかった部分のことです。コンクリート表面に砂利が露出したような状態になり、この部分は密度が低く水が浸入しやすくなります。新築時の施工不良が原因で発生し、築年数が浅くても漏水が起こることがあります。
建物建設時に施工された防水層も、紫外線や温度変化の影響で徐々に劣化します。屋上や外壁の防水層が機能しなくなると、浸入した雨水が建物内部を伝わり、最終的に地下室に到達することがあります。防水層の寿命は一般的に10〜15年程度とされています。
「同じ東京でも、場所によって漏水しやすさが違う」——これは現場で実感することです。東京都は「武蔵野台地(山の手)」と「東京低地(下町)」で地盤条件がまるで異なります。
台地部は関東ローム層で比較的安定していますが、崖線や谷地形の周辺では湧水が出やすく要注意。一方、荒川・隅田川流域の低地部は地下水位が高く、軟弱な粘土層が厚いため漏水リスクが高めです。江東区や墨田区、足立区、葛飾区などで地下室をお持ちの方は、特に気をつけていただきたいエリアといえます。
ご存知の方も多いかもしれませんが、かつて東京では工業用水として地下水が大量に汲み上げられ、深刻な地盤沈下を引き起こしました。1956年の工業用水法、1962年のビル用水法で揚水規制が行われた結果、地盤沈下は収まったものの、今度は地下水位が上昇。JR東京駅や上野駅では駅舎が浮き上がる危険性が指摘されるほどです。この地下水位の上昇が、近年の地下漏水工事の増加につながっています。
| 地域区分 | 特徴 | 漏水リスク |
|---|---|---|
| 台地部(山の手) | 安定した関東ローム層 | 中程度 |
| 低地部(下町) | 地下水位が高い | 高い |
| 崖線・埋立地 | 湧水・不安定地盤 | 非常に高い |
地下漏水工事は大きく「止水工事」と「防水工事」の2つに分かれます。止水工事は今まさに漏れている水を止める工事、防水工事はこれから水が入らないように予防する工事——と考えるとわかりやすいでしょう。現場の状況に合った工法を選ぶことが、工事成功のカギになります。
水が勢いよく噴き出しているような緊急性の高い漏水に向いている工法です。コンクリート躯体に穴を開け、専用プラグを設置してアクリル樹脂を高圧ポンプで注入します。硬化後も弾力性があり、躯体の動きにも追従しやすいのが特徴。工期は3日〜1週間程度です。
じわじわ染み出すタイプの漏水に適した工法です。ウレタン樹脂は水と反応して発泡しながら空隙を埋めていきます。アクリル樹脂と同様にコンクリートに穴を開けて注入する方法で、有害物質を含まない安全な材料が主流です。工期は1〜4日程度です。
コンクリート改質剤を漏水箇所に塗布する工法です。改質剤がコンクリート内部に浸透し、カルシウム成分と反応して空隙を埋めていきます。注入工法より施工が簡単で費用も抑えられるため、軽度の湿り程度の漏水や予防目的で選ばれることが多い工法です。工期は1〜2日程度です。
| 漏水の状態 | 推奨工法 | 工期目安 |
|---|---|---|
| 水が噴出 | アクリル樹脂注入 | 3日〜1週間 |
| 染み出し | ウレタン樹脂注入 | 1〜4日 |
| 軽度の湿り | 浸透性改質剤 | 1〜2日 |
「結局いくらかかるの?」——お問い合わせで最も多いご質問です。正直なところ、漏水の規模や工法によって費用は大きく変わりますが、目安として以下の相場をご参考ください。
| 工事内容 | 費用相場 |
|---|---|
| 漏水調査 | 0円(無料) |
| 小規模止水工事(1〜2箇所) | 10万〜30万円 |
| 中規模止水工事(複数箇所) | 30万〜50万円 |
| 地下室防水工事 | 70万〜100万円 |
当社では漏水調査を無料で行っております。「漏水かどうかわからない」という段階でも、お気軽にご相談ください。複数社から見積もりを取ることもおすすめします。
止水工事は専門性が高く、業者の技術力によって仕上がりに差が出やすい分野です。「安いから」だけで選ぶと、後から別の場所で漏水が再発…というケースも珍しくありません。以下のポイントをチェックしてみてください。
「工事したから安心」で終わらせず、日頃のちょっとした点検で漏水リスクを減らしましょう。早期発見できれば、修理費用も抑えられます。
Q. 工事にはどのくらい時間がかかりますか?
小規模な止水注入工事であれば1〜2日で完了します。ただ、工事後に大雨を経て「本当に止まったか」を確認する期間を含めると、1〜2週間ほど見ておくと安心です。
Q. 自分で応急処置することはできますか?
ホームセンターで売っている補修材で一時的に押さえることは可能です。ただ、それで根本解決にはならないことがほとんど。漏水の原因を見極めて適切に処置するには、やはり専門業者への相談をおすすめします。
Q. マンションの地下駐車場で漏水が起きたら?
まず管理会社か管理組合に連絡してください。共用部分の漏水は管理組合負担になるケースが多いです。個人で業者を手配する前に、管理規約を確認しましょう。
Q. 一度工事したら、もう漏水しませんか?
残念ながら「絶対に再発しない」とは言い切れません。止水注入で一箇所を塞ぐと、水圧が別の弱い部分に逃げて、そこから漏れ出すこともあります。だからこそ、保証やアフターフォローがしっかりした業者を選ぶことが大切です。
東京都内の地下漏水工事について、原因から工法、費用、業者選びのポイントまでお伝えしました。東京は地下水位が高いエリアが多く、地下室や地下駐車場をお持ちの方にとって漏水は身近なトラブルです。
もし漏水を見つけたら、まずは被害が広がらないよう応急処置をして、早めに専門業者へご相談ください。放っておくと建物へのダメージが大きくなり、修理費用もかさんでしまいます。
株式会社LASでは、東京都全域で地下漏水工事・止水工事を承っております。「これって漏水?」という段階でも、お気軽にご相談ください。