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月別アーカイブ: 2020年5月

エレベーターピットの防水工事!漏水や腐食からエレベーターを守る

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[目次]
○漏水や錆びの原因となるピットの老朽化
○工事のタイミング
○主な作業のながれ
○薬液注入工法による止水とは
○用いる防水材の特徴について
○まとめ

○漏水や錆びの原因となるピットの老朽化

エレベーターの老朽化の原因として、エレベーターピットからのひび割れや漏水による機器のサビや劣化があげられます。エレベーターピットの防水工事では、水漏れや水溜りの排水処理を行い、薬液注入工法による止水や防水材の施工を行うことで、エレベーターの腐食や老朽化を防ぎます。また状態によってピット内のコンクリートの補修工事も行います。浸水や水漏れを防ぎ、いつまでも快適に保つためにはエレベーターピットの補修をしっかりと行い、サビや腐食を防ぐメンテナンスがとても大切です。

 

 

○工事のタイミング

エレベーター点検の際、ピット部分にひび割れがないか、また底に水分がたまっていないかを確認し、少しでも水溜りの形跡や何か異常に気づいた場合にはすぐに防水工事を行うことをオススメします。工事作業をせず、そのままにしておくと、異臭や機器などに錆が発生し、故障の原因につながります。軽度な水漏れやひび割れのうちに施工を行うことにより、規模が小さく費用も抑えられるため、点検時に、異変に気づかれた際は工事をおすすめします。

 

 

○主な作業の流れ

 

エレベーターピット内の調査

排水作業

乾燥

薬液注入工法による止水

防水作業

トップコート材塗布

工事完了

お引き渡し

工事完了後、状態を確認して頂いてからの引き渡しとなります。

 

 

○薬液注入工法による止水とは

薬液注入工法とは、任意に固まる時間を数秒から数時間の間で調節できる薬液を特殊な機械を使って高い圧力をかけて注入し、止水や地盤強化を図る工法です。日本では1974年頃から導入されたと言われており、国内で使用される工法となってからおよそ45年の月日を得て、様々な国内の条件に対応するため、薬液が開発され、現在に至っております。

薬液注入工法の特徴として、

・土粒子の隙間に薬液浸透固化することにより、地盤の粘着力が増加し、透水係数が減少する

→地盤が強化され、遮水性が高まる。

・コンクリートの緻密な隙間まで充填してくれる

→漏水を完全にシャットアウトすることができる

といったことがあげられます。

この薬液注入工法による止水作業をした上で防水作業を行うことによって、しっかりとピットのひび割れや漏水を防ぐことに繋がります。

 

 

○用いる防水材の特徴について

弊社では“ケイ酸質系防水材”と呼ばれる防水材を使用しております。

“ケイ酸質系防水材”とは
―ケイ酸質系防水材には既調合粉体と水を練り混ぜて用いるI( アイ) タイプとエマルジョンと水、又は再乳化形粉末樹脂が混合された既調合粉体と水で練り混ぜて用いるPタイプの2種類があります。コンクリートの毛細管空隙を充填し、その量を減少させコンクリートの表面を緻密なものに変化させることにより、防水性能を付与するものです。塗布する事によりコンクリート躯体の養護と防水に優れた性能を発揮できます。

薬液注入による止水工法で遮水性を強化、そしてケイ酸質系防水材を施工することでより防水効果を発揮することができます。

 

 

○まとめ

薬液注入工法を用いた強度な防水工事を行うことで、エレベーターピットからの漏水をしっかりと防ぎ、様々な故障の原因を防ぐことに繋がります。また軽度な状態から早めの止水、防水をしっかりと行うことで、規模が小さく費用も抑えられるため、点検時に異変に気づかれた際は工事をおすすめ致します。定期的な点検としっかりとした防水メンテナンスを行い、住まいの大切なエレベーターをいつまでも綺麗に快適に保ちましょう。

マンションの防水工事、気になる種類や特徴は?

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どんな分譲マンションでも人間と同様に年を取ることで様々な不具合が生じます。住まいを守り、いつまでも快適に過ごすためには、外壁や屋根、屋上バルコニー、ベランダなどから水の浸入を防ぐ防水工事によるメンテナンスがとても大切です。

 

[目次]
○防水工事の時期と重要性
○防水工事の種類とその特徴
○防水工事の主な流れ
○施工後のメンテナンス
○防水工事をするにあたっての事前準備
○まとめ

 

 

○防水工事の時期と重要性

日本では雨や雪、台風などの影響により、放っておくと屋外から建物内へ雨水が浸入し、建物の骨格を支える柱や梁(はり)の腐朽、鉄筋の錆などにつながります。一旦雨漏りし始めてしまうと、住宅の傷みが早くなり、修繕費が余計にかかってしまう問題があります。そうなる前にも、弊社では早めの防水工事を推奨しております。

 

防水工事の種類とその特徴

 建物下地の種類等により、建物が何で作られているか、下地の種類などを加味し、トータル的なコストを考えバランスの良いものを選び当社でお見積りと合わせ、ご提案をさせて頂きます。

① アスファルト防水 耐用年数:約17〜20年

ビルの屋上や一般家庭の陸屋根(平面状の屋根)の防水工事によく採用されている工法です。アスファルトに合成繊維不織布を含ませて作ったシート状の建材を貼り重ねる工法で、防水性が高く、耐用年数がほかの工法と比べて比較的長いのが特徴です。

② ウレタン防水 耐用年数:約10〜12年
最も多く見られる工法です。太陽光に反射効果を持つ、遮熱塗料の塗布が可能で、面積が広い屋上では、コストパフォーマンスが上がります。ウレタン防水を紫外線劣化から保護するため、表面にトップコートと呼ばれる保護材が塗られており、そのトップコートを定期的に塗る必要がありますが、定期的にトップコートを塗ることで防水層の劣化速度を遅くし、結果的に建物のランニングコスト低下につながります。

③ FRP防水 耐用年数:約10年
補強した繊維強化プラスチックを用いた工法で、強度な防水層が形成できます。
軽量という特徴もあり、木造の屋上への施工が適している場合が多く見られる工法です。こちらも定期的にトップコートを塗ることで長期なコストパーフォマンスの向上が可能です。

④ 塩ビシート防水 耐用年数:約10〜13年
塩化ビニールから作られた防水シートを下地に貼り付けて行う工法です。シートが変芸自在なため、狭い場所や、複雑な形状をしたところにも施工可能なのが特徴としてあげられます。また耐久性が高く、施工時の美しい状態を維持しやすいという特徴があります。

⑤ ゴムシート防水 耐用年数:約10〜12年
合成ゴムから作られた防水シートを下地に貼り付けて行う工法です。塩ビシート防水とは異なって狭い場所や複雑な形状をした場所の工事には向いていませんが、工期が短期間で済み、施工しやすく、コストが抑えられるといったメリットがあります。

 

 

○防水工事の主な流れ

建物の調査・診断

使用する防水材や工法の決定

費用などの見積書の作成


リフォームご契約

下地処理

防水工事

塗装

工事完了

工事完了後、確実に施工されているかどうかを依頼者がチェックし、納得できれば引き渡し可能となります。

 

 

○施工後のメンテナンス

防水工事施工後の耐用年数を保つためには、定期的なメンテナンスを行うことがとても大切です。用いる工法の種類によっても異なりますが、施工後5年〜10年の間は、トップコートと呼ばれる保護塗料を上から塗って防水材を守るメンテナンスを定期的に行いましょう。

 

○防水工事をするにあたっての事前準備

マンションの防水工事をするにあたり、屋外での作業となるため、騒音以外にも工事中に生じる匂いを遮断することが難しくなります。そのため、事前に近所に挨拶や説明をして理解を得ておくことが大切です。

 

○まとめ

適切な防水工事を行い、いつまでも建物を綺麗に保つことで、住宅の耐用年数を延ばすことにつながります。資産価値を大きく下げることの無いように、定期的にきちんと修繕をし、価値のある状態を維持することが大切です。早めの防水工事と定期的なメンテナンスで、あなたのマンションを美しく守りましょう。