オフィシャルブログ

日別アーカイブ: 2020年5月29日

エレベーターピットの防水工事!漏水や腐食からエレベーターを守る

IMG_4037

[目次]
○漏水や錆びの原因となるピットの老朽化
○工事のタイミング
○主な作業のながれ
○薬液注入工法による止水とは
○用いる防水材の特徴について
○まとめ

○漏水や錆びの原因となるピットの老朽化

エレベーターの老朽化の原因として、エレベーターピットからのひび割れや漏水による機器のサビや劣化があげられます。エレベーターピットの防水工事では、水漏れや水溜りの排水処理を行い、薬液注入工法による止水や防水材の施工を行うことで、エレベーターの腐食や老朽化を防ぎます。また状態によってピット内のコンクリートの補修工事も行います。浸水や水漏れを防ぎ、いつまでも快適に保つためにはエレベーターピットの補修をしっかりと行い、サビや腐食を防ぐメンテナンスがとても大切です。

 

 

○工事のタイミング

エレベーター点検の際、ピット部分にひび割れがないか、また底に水分がたまっていないかを確認し、少しでも水溜りの形跡や何か異常に気づいた場合にはすぐに防水工事を行うことをオススメします。工事作業をせず、そのままにしておくと、異臭や機器などに錆が発生し、故障の原因につながります。軽度な水漏れやひび割れのうちに施工を行うことにより、規模が小さく費用も抑えられるため、点検時に、異変に気づかれた際は工事をおすすめします。

 

 

○主な作業の流れ

 

エレベーターピット内の調査

排水作業

乾燥

薬液注入工法による止水

防水作業

トップコート材塗布

工事完了

お引き渡し

工事完了後、状態を確認して頂いてからの引き渡しとなります。

 

 

○薬液注入工法による止水とは

薬液注入工法とは、任意に固まる時間を数秒から数時間の間で調節できる薬液を特殊な機械を使って高い圧力をかけて注入し、止水や地盤強化を図る工法です。日本では1974年頃から導入されたと言われており、国内で使用される工法となってからおよそ45年の月日を得て、様々な国内の条件に対応するため、薬液が開発され、現在に至っております。

薬液注入工法の特徴として、

・土粒子の隙間に薬液浸透固化することにより、地盤の粘着力が増加し、透水係数が減少する

→地盤が強化され、遮水性が高まる。

・コンクリートの緻密な隙間まで充填してくれる

→漏水を完全にシャットアウトすることができる

といったことがあげられます。

この薬液注入工法による止水作業をした上で防水作業を行うことによって、しっかりとピットのひび割れや漏水を防ぐことに繋がります。

 

 

○用いる防水材の特徴について

弊社では“ケイ酸質系防水材”と呼ばれる防水材を使用しております。

“ケイ酸質系防水材”とは
―ケイ酸質系防水材には既調合粉体と水を練り混ぜて用いるI( アイ) タイプとエマルジョンと水、又は再乳化形粉末樹脂が混合された既調合粉体と水で練り混ぜて用いるPタイプの2種類があります。コンクリートの毛細管空隙を充填し、その量を減少させコンクリートの表面を緻密なものに変化させることにより、防水性能を付与するものです。塗布する事によりコンクリート躯体の養護と防水に優れた性能を発揮できます。

薬液注入による止水工法で遮水性を強化、そしてケイ酸質系防水材を施工することでより防水効果を発揮することができます。

 

 

○まとめ

薬液注入工法を用いた強度な防水工事を行うことで、エレベーターピットからの漏水をしっかりと防ぎ、様々な故障の原因を防ぐことに繋がります。また軽度な状態から早めの止水、防水をしっかりと行うことで、規模が小さく費用も抑えられるため、点検時に異変に気づかれた際は工事をおすすめ致します。定期的な点検としっかりとした防水メンテナンスを行い、住まいの大切なエレベーターをいつまでも綺麗に快適に保ちましょう。